積水ハウスが提供するスーペリア仕様とは、「断熱性」と「気密性」を極限まで高めたハイグレードな住宅仕様です。
ですが、“極限”とはいったいどのくらいなのか、目指す指標のようなものはあるのでしょうか。
結論を言うと、スーペリア仕様には、目指す「値」が断熱と気密にそれぞれ具体的に設けられています。
スーペリア仕様が目指す値と、標準仕様が目指す値を比較したとき、はじめてスーペリア仕様のハイグレードさが目で見て分かった気がしました。
もちろん数字がすべてとは思いません。わたしたちも、ある程度断熱性や気密性を高められれば数字にはあまりこだわりはありませんでした。
ただ、数字がわかることで、他の仕様や他のメーカーとの比較がしやすくなるのは事実です。
今、メーカー選びや仕様選びで迷っている人には参考になる内容になっていると思いますので、ぜひ最後まで目を通していてください。
スーペリア仕様の断熱・機密性能
断熱:目指すUA値
スーペリア仕様は、2022年11月に新設積水ハウスが提供する最高グレードの断熱・気密性能を誇る住宅仕様です。断熱については標準仕様に比べて断熱材の厚みと種類がダブルでグレードアップします。
断熱材の具体的な種類については確認していませんが、天井、壁、床の厚みがそれぞれ標準+数㎝厚くなります。この仕様により、UA値は約0.36/㎡Kが目指されます。
我が家の実測値については、また別の記事でご紹介します。
気密:目指すC値
スーペリア仕様の気密性能については、C値約2cm²/m²を目指した施工がなされます。
機密施工がよりグレードアップすることで、施工期間が長くなる心配があることを当初は伝えられていましたが、結果的には通常の施工スケジュールで順調に工事は進みました。
ちなみに積水ハウスの場合、気密測定については別途料金が発生しますのでご注意ください。
私たちが実際に機密測定に費やした費用については、こちらの記事をご参照ください。
追加料金は発生しますが、鉄骨住宅でもなるべく気密施工にもこだわりたい方は実施してみるといいと思います。
体感について
まだ着工前のときに私たちが担当の営業さんから実際に聞いた話によると、冷暖房を付けた直後に体感できる部屋の温度変化のスピードは、+α仕様とスーペリア仕様とでそれほど大差はないとのことです。
ただし、エアコンや暖房を切ったあと、一度温まったり冷えたりした空気が元の気温に戻るまでの時間が長いのだそう。(高気密の恩恵!)
スーペリア仕様の家は部屋の温度が一度快適な温度に達したらエアコンや暖房の電源を切っても快適な温度がある程度持続するので、省エネや光熱費の削減への貢献も期待できそうです。
わたしたちが実際にスーペリア仕様の家に住んでみた体感については、また別の記事でご紹介します。
導入コスト
スーペリア仕様の導入には、標準仕様よりもさらに数百万円の追加費用がかかります。
ちなみに、ひとつ下のグレードであるプラスアルファ仕様の場合はもう少し費用を抑えられますが、それでも数百万円の追加費用はかかってしまいます。
ただ、家の大きさや間取りによって使用する断熱材の量や施工の手間も変わるため、一概にスーペリア仕様を導入するといくらかかると明示するのは難しいそうです。
自分のプランの場合はスーペリア仕様を採用するとどのくらいのコストがかかりそうか、気になる方は早めに担当の営業の方に聞いてみると、概算で教えてくれます。
まとめ:数値にこだわりすぎず、自分たちの家づくりを追求する
今回は積水ハウスのスーペリア仕様について、基本的な内容をまとめてみました。
積水ハウスのスーペリア仕様は断熱材の厚みをグレードアップさせ、さらに気密性も向上させた、グレードの中では最上級の仕様です。
ですが、プランによってはオーバースペックになってしまい、あまり費用対効果を感じられないケースもあるようです。
よくインターネット上で、「断熱機密性能は上げられるだけ上げておけ」というような内容の記事を見かけますが、個人的には、必ずしも数百万円を支払ってまでグレードを上げなくても、十分快適に過ごせると思います。
理由は、打合せの期間に見学させてもらった別の施主様のお家が、断熱等級4でも十分快適に感じられたからです。てっきり床暖房が入っているのかと思いましたが、その時は入っていないと知って驚きました。
あまり見かけの数値やインターネットの情報に惑わされず、自分たちの理想のライフスタイルや予算に応じて、めりはりのある家づくりを追及していくのが家づくりを成功させる秘訣かもしれません。
この記事が、スーペリア仕様を採用するかどうか迷っている方の役に立てばうれしいです。
最後まで読んでくれてありがとうございました!