2025年に新築住宅の省エネ基準適合が義務化され、断熱等級4が最低基準となったこともあり、今家づくりをお考えの方の中にはなるべく断熱性能を上げるためスーペリア仕様を検討している方も多いのではないでしょうか。
ですが、スーペリア仕様は地域によってはまだ採用実績が少なく、インターネット上で集められる情報が少ないのが現状です。
この記事では、私たちが家づくりを通して実際に担当営業の方から確認した内容をもとに、スーペリア仕様による設計に関する制限についてまとめてみました。
設計に関する制限
まず、設計に関して私たちが実際に直面した3つの制限についてご紹介します。
お風呂の配置が制限された
気密施工にかかわってくる関係で、家の外周面にお風呂を配置することが原則できません。
したがって、お風呂に窓を付けて景色を眺めながら入浴したいと考えている人にとっては、スーペリア仕様の導入は慎重に考える必要があります。
また、お風呂を中心に他の居室の間取りを考えていかなくてはならなくなるため、その他の部屋の間取りにも影響が生じる可能性があります。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、気になる方は併せてチェックしてみてください。

居室が(少し)狭くなった
スーペリア仕様では断熱材の厚みが厚くなる分、室内が多少せまくなります。
もともと広い居室であればそれほど気にならない差異かもしれませんが、小さい空間ではそれなりに空間は狭く感じられるでしょう。
ただ例外もあります。階段に関しては、階段を家の外周に配置した場合でも階段幅が数㎝せまくなることはありません。メーターモジュールに合わせて、一般的には壁芯1mが確保されます。
2階の天井高が(少し)低くなった
その土地に建てられる建物の最高の高さは、法律によって定められています。
そのため、断熱材の厚みが増す影響で天井高を数㎝下げなくてはならなくなるケースがあるようです。
積水ハウスは標準の天井高が2400㎜で、最高2700㎜まで上げることができます。
私たちの場合は、1階の天井高は2700㎜、2階は2400㎜になる予定でしたが、スーペリア仕様にしたことで2階の天井高が2400㎜から断熱材の厚み分下がりました。
イズまるただ、数㎝の世界なので、圧迫感を感じるほどの変化かと聞かれたら、そこまでではないと個人的には思っています。
ほかにも細かいルールがたくさん
間取りの制限以外にも細かい施工ルールが多数存在するようです。
その具体的な内容はとても細かく数も多いため、担当の営業の方もすべては把握しきれていないのだとか。(社外秘の分厚いルールブックがあるそうです。)
ケースバイケースな条件も多いため、担当の設計士の方にその都度これはできるかどうかを確認する必要があります。
思わぬところで設計の自由度に影響する可能性もあるため、家のデザインや間取りを何よりも重要視した人にとっては、スーペリア仕様には頭を悩ませられるかもしれません。
ほかのグレードとも比較検討


スーペリア仕様は断熱機密ともにグレードアップしたグレードの中では一番いい仕様ですが、コストがかかることや設計の制限があることから、必ずしも誰にでもお勧めできる仕様ではないと個人的には思っています。
人によってはスーペリア仕様の制限が、かえって理想の暮らしを邪魔してしまうものにもなり得ると思うからです。
積水ハウスでは、スーペリア仕様以外にも3つの断熱グレードが用意されています。
そそれぞれの特徴を簡単にまとめてみたので、自分に合ったグレードを見つけるためのヒントになれば幸いです。
| グレード名(仕様) | 特徴 | UA値の目安 |
|---|---|---|
| グリーンファーストゼロ | 標準的なZEH仕様(標準仕様) | 約0.6W/㎡K |
| グリーンファーストゼロ・プラス | 断熱の強化 | 約0.5W/㎡K |
| グリーンファーストゼロ・+α | 断熱強化とデザインの両立 | 約0.45W/㎡K前後 |
| グリーンファーストゼロ・スーペリア | 断熱に加え気密もグレードアップ | 約0.36W/㎡K |


「グリーンファーストゼロ プラス」
「グリーンファーストゼロ プラス」は、断熱を強化したグレードです。
気密施工は標準仕様と同じなので、気密性に変化はありません。
わたしたちはスーペリアにするかゼロプラスにするかで迷いましたが、もし数十万かけて気密性を高めるよりも家具やカーテンにお金をかけたいという場合は、ゼロプラスで十分かもしれません。
「グリーンファーストゼロ プラスα」
「グリーンファーストゼロプラスα」は2023年2月に登場した新しい断熱仕様で、ゼロプラス仕様よりもさらに断熱性能を高めた中上位グレードです。
スーペリア仕様のような気密施工はないものの、間取りの自由度やデザイン面での制限が緩和されるため、デザインと性能の両立を図りたい方におすすめです。
ちなみに、グリーンファーストゼロプラスαの仕様では、お風呂の配置制限はないそうです。
断熱材の厚みが増すことによる室内外の圧迫はスーペリア仕様と同様ですが、間取りに関する制限がかなり緩和されるので、断熱性を向上させつつ間取りも重視したい方にはお勧めの仕様です。
まとめ:制限と理想の暮らしを天秤にかける
私たちが直面した設計上の制限について3つご紹介しました。
ただ実際には、はじめからこれらの制限を念頭に置いたうえで設計をしていくというよりは、理想の間取りを検討していくなかで、「その場合はこのような制限が……」というようにその都度検討事項が生じてくることがほとんどだと思います。
私たち夫婦も、理想の暮らしをいろいろと整理していくなかで、間取りがだんだん固まってきて、これで完成かなと思ったら営業さんから「実はこの場合この部分がこうなってしまいまして……」と連絡が来て、その都度その制限と理想の暮らしを天秤にかけて一歩ずつ前に進んできました。
積水ハウスにはスーペリア仕様以外にも3つの仕様があります。
必ずしもスーペリア仕様がどの家族にとっても最適とは思いませんし、人によっては他の仕様のほうが豊かに暮らせる場合もあるかもしれないので、自分たちがどのような暮らしをしたいのかを突き詰めていった先に、結果としていずれかのグレードに落ち着くものなのかなと思います。
スーペリア以外の仕様も検討されている方は、下の記事も仕様選びの参考にしてみてください。


この記事が、スーペリア仕様を導入するかどうか迷っている方の参考になれば幸いです。
お家づくり、ぜひ楽しんでください。




