わたしたち(というよりわたし)は、はじめは吹き抜けのあるLDKを希望していました。
ですが結果的には、天井高を標準仕様よりさらに高い、最大の高さに設定してもらうことで落ち着きました。
理由はいろいろありますが、ひとつは「法規制」です。詳しくは記事内でご紹介するので、是非最後まで読んでください!
家づくりにおいて「天井高」は、空間の印象や住み心地を大きく左右する重要な要素です。
この記事では、積水ハウスの標準天井高や最大天井高、法的な制限、そして天井高が住環境に与える影響について詳しくご紹介します。費用面については別記事でまとめていますので、そちらもぜひご覧ください。
積水ハウスの天井高
積水ハウスの天井高について、標準の高さと、実現できる最高の高さについておさらいです。
少しネットで調べてみたら、積水ハウスが以前出していた古い仕様の天井高の情報も混在していました。
そのためこの記事では、わたしたちが担当の営業の方から実際に聞いた最新情報をもとに、標準と最高の天井高をお伝えします!
標準の天井高
わたしたちが担当の営業の方から聞いた標準仕様の天井高は、2470㎜(2.47m)です。
多くのハウスメーカーで、標準の高さを2400㎜としているところ、それに比べてさらに70㎜高い仕様です。
一方、シャーウッド(木造)の場合は、天井の梁を見えるように設置することで、もう30㎝ほど天井高をあげることができたケースもあるようです。
実現できる最大の天井高
積水ハウスで実現できる最大の天井高は、鉄骨で2740㎜(2.74m)です。
ミサワホームの3500㎜、住友林業の3100㎜に次いで、3番目の高さです。
最大の高さは2600~2700㎜としているハウスメーカーが多いなか、それらに比べてさらに140㎜~40㎜高い仕様です。
2階建て全フロアをMAX天井高にする際の注意点
「1階も2階も最大天井高にしたい」と考える方も多いと思いますが、ここで立ちはだかるのが法的な制限です。
戸建ての場合に特に注意すべきポイントは、以下の2つの斜線制限です。
これらの制限の範囲内で建物を建てなければいけないので、特に2階建ての場合は、各フロアの天井高を調整する必要が出てきます。
道路斜線制限
前面道路の幅に応じて、建物の高さが制限されます。
道路から一定の角度で建物の高さが制限されるため、天井高を上げると屋根の形状に工夫が必要になります。

北側斜線制限
北側隣地の日照を確保するために、建物の高さが制限されます。2階の天井高を上げた際に、この制限に引っかかってしまうケースが戸建ての場合は多いようです。
これらの制限をクリアするためには、屋根の形状を工夫したり、建物の配置を調整したりする必要があります。設計士との綿密な打ち合わせが不可欠です。
緩和ルールもある
道路斜線の緩和として代表的なのは、道路幅が狭い場合に道路中心から2m後退した位置を基準とする考え方があります。また、建物を道路から一定距離後退させる「前面空地」による緩和もあります。
北側斜線制限では、北側が道路や公園など空地であれば規制を受けない場合があり、また用途地域によっては北側斜線の代わりに高度地区の高さ制限が適用されます。
さらに自治体によっては、勾配を1.25倍から1.5倍へと緩和できるケースもあり、限られた敷地でも有効に建物を計画できる場合があるようです。
気になる方は、「道路斜線制限 北側斜線制限 緩和」などのキーワードで、ぜひ検索してみてください。
天井を高くして感じたメリット
世の中には、天井を高くすることで冷暖房効率が悪くなるなどのデメリットが主張されることも多いですが、個人的には、天井がほどよく高い空間にはメリットの方が多いと感じています。
その理由は、以下の通りです。
開放感が増して心に余裕が生まれた
わたしは田舎に生まれて田舎の家で育ったので、庭の奥行きも室内の広さも余裕がある住環境に慣れてしまっていました。
そのためなるべく開放感のある、圧迫感のない家づくりに重点を置いて、当初は吹き抜けを希望していました。
残念ながら吹き抜けは断念しましたが、天井高を標準よりも高くしたことで、空間にゆとりをもたせることができました。
天井が高いと空間に余裕が生まれ、圧迫感が軽減されます。
田舎生まれのわたしが、都会の家でリラックスして生活するためには、必須のオプションだったと確信しています。
天井高の窓を設置して採光が向上した
LDKは天井高に合わせた掃き出し窓を設置したことで、自然光が部屋の中まで届きやすくなり、空間も明るくなりました。
ただ正直に言うと、我が家の場合は庭の奥行がそれほどなく、向かいには家も建っているため、大開口を設置したところでいい眺めがみられるわけではないのですが……。
それでも、吹き抜けをあきらめた分、天井高を上げて少しでも高い位置に窓を設置できたことは、結果的に採光を高める良い選択だったと思っています!
天井高の窓そのものがインテリアになる
これは個人的な感覚ですが、天井高を上げて、その高さに合わせた窓を設置したことで、LDKの空間に「大きな窓」というインテリアが既にあるように感じます。
掃除が大変という見方はありますが、一方でインテリアの一部として考えれば、普通の窓掃除より特別な気分でお手入れもできると感じています。
窓が高い位置にあるとシャッターを閉めるのが大変なのでは?と心配になる方もいるかもしれませんが、今はリモコンで操作できる自動開閉式のシャッターがあるので、窓が高い位置にあっても全く問題はありません。
ちなみに、スマートホーム構築が住んでいる家であれば、外出先からシャッターを操作することも可能です。
積水ハウスの「プラットフォームハウスタッチ」というサービスを利用すれば、月額2000円~で、シャッター以外にも冷暖房やドアの開閉などを確認することができます。
月額利用に抵抗のある方は、下記の記事で初期投資のみでスマートホームを構築できる方法について解説しています。具体的な活用方法も紹介しているので、気になる方は、ぜひ参考にしてみてください♪

まとめ:“事情”がある場合は冷静な判断を…
天井高を上げることは、住まいの快適性やデザイン性を大きく向上させる選択です。
積水ハウスでは、構造やプランに応じて最大2,740mmまで対応可能であり、法的な制限をクリアすれば2階建てでも全フロア高天井を実現できます。
もし、わたしのように田舎の開放感のある土地や家での生活に慣れてしまっているなどのバックグラウンド(事情)がある方は、天井高選びは重要です。たかが天井高、されど天井高、です。
でも実際に暮らしてみる前に、その空間が自分にとって快適かどうかを判断するのは難しいですよね。
わたしたちは、2740㎜の天井高の家を実際に見学させていただいたり、自宅の天井高を測ってシミュレーションしてみたりして、あらゆる手段で2740㎜という積水ハウスMAXの天井高を実際に体感してから、最終的な選択をしました。
もしいま採用を迷っている方がいたら、「実際に体感できる実例を見たい」と担当の営業の方に相談してみるのもいいかもしれません。
この記事が、天井高で迷っている方の参考になればうれしいです。
最後まで目を通してくださり、ありがとうございました!